お仕事はもちろんのこと、長期休暇や年末年始を利用してプライベートでも世界中を旅し、あらゆるホテルに滞在してきたというモデルの大屋夏南さんが、厳選しておすすめしたいホテルを連載コラム形式にてご紹介。初回は、ハネムーンで訪れたというクロアチアにある「Ninon Dubrovnik」というホテルをpick upします。
3週間におよぶハネムーンの途中、イタリアの次に訪れたのが、クロアチアにあるドゥブロヴニクでした。この街は「紅の豚」や「魔女の宅急便」などの映画のモデルにもなっていて、道路を運転しながら街を見下ろすと、映画の世界に入り込んだような感覚になる、嘘みたいな街並みが続きます。
クロアチアはいつか行ってみたいと思っていた国のひとつで、ハネムーンの計画を立てるなかで、絶対に行くと決めていたシチリアやベルリンからも近く、こういうタイミングでもないとなかなか行かないだろうと決心して、行くことに。(ヨーロッパの都市はだいたいそうかもしれませんが)夏が似合う場所だということもありました。
そんなクロアチアで滞在したのが「Ninon Dubrovnik」というブティックホテル。家族経営の小さなホテルで、部屋も10室以下。夫がGoogle mapで「ホテル」と検索してひたすら調べた結果、偶然辿り着いたホテルでした。クロアチアでは、夏しかやっていないホテルが多いのですが、ここもそうで、夏になると毎年違うシェフが来たりして、のんびりとホテルを営んでいるような印象でした。
このホテルでバーテンダーやレセプションとして働いている方がブラジルの出身だということで盛り上がったり、ゲストで来ていた方がある国の国家機関みたいなところで働いていたという話を夜にみんなで飲みながら聞いたり、従業員もゲストも関係なく集まって仲良く飲んだり話をするようなノリが新鮮で、すごく心地よかった記憶があります。
空間はゴージャスというよりはシンプルな感じで、プールもあって、すごく居心地のいい雰囲気。たとえるなら、お金持ちの親戚のお家に来たような感覚。いわゆる五つ星ホテルのような贅沢な体験はないけれど、ホテルにずっといたくなるような、気持ちのいい空間でした。
滞在中はホテルの方に教えてもらった近所のレストランや、徒歩10分くらいのところにあるビーチに行ったり、ボートに乗って近くの島まで食事をしに出かけたり。街中でも港で水球の大会が行われていたり、近くに住んでいる人たちが休み時間に海に飛び込んでいたりして、私たちもチェックアウトのあとや移動中の隙間を見つけてはビーチに行っていました。
グルメもすごく充実していて、ミシュランのビブグルマンを獲得したレストランから、ローカルなクラフトビールがタップで置いてあるような飾り気のないバーまで、いろんなお店がありました。深夜まで飲んでそのままお散歩してアイスクリームを食べたり、中東の料理を食べたりもしました。
今回訪れたのが観光エリアだったので、けっこう混雑していましたが、地元の運転手さんに聞いたら反対側にあるローカルな地域もおすすめということだったので、もし次の機会があればそちらにも行ってみたいなと思います。
(執筆・角田貴広)