記憶に残るホテルや、旅先での体験、お土産、忘れられない味などなど・・・。旅にまつわるさまざまな思い出をほぼ毎日更新。本日は、クリエイティブ・ディレクターの堤大樹による、定番とは一味違う”B面の旅”について。
旅とホテルのミニコラム:ほぼ365日更新中!
湯気、アザーン、影絵の男たち|堤大樹
2025.08.20
No.026

ろくに舗装もされていないスマトラ島の道を13時間ほどハイエースに揺られて走る。シャワーだけでは疲れも取れぬ、と感じていたら現地のフォトグラファーに案内されたのが公衆浴場だった。25mプールより広い石造りの温泉は、苔が生えて足元はぬるぬる。みんな歯磨きして温泉に口の中のものを吐き出すので、お世辞にもきれいとは言えなかったと思うが、風呂は風呂。身体から立ち上がる湯気が、気持ちのよさを正直に物語った。


堤大樹
クリエイティブ・ディレクター
広島生まれ。一度台北に浮気をするも京都に落ち着く。呉服問屋の営業を経て、クリエイティブ・ディレクターとして転職。カルチャーマガジンANTENNAを運営するかたわら、2020年に企画・制作プロダクションEat, Play, Sleep inc.を設立。
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