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旅とホテルのミニコラム:日常に旅の余韻とヒントを。
旅先での暮らし方 |大森めぐみ
2025.10.01
No.055

記憶に残るホテルや、旅先での体験、お土産、忘れられない味などなど・・・。旅にまつわるさまざまな思い出をほぼ毎日更新。本日は、写真家の大森めぐみによる、旅先での暮らし方について。

私は旅先でも旅人の自認がない。

なんというか少しでもその場所に溶け込みたい。

現地の流行りを調べて自分の持っているアイテムで工夫してコーディネートを組んでパッキングするのが好きだ。

この初夏、友人とその犬を訪ねて2年ぶりの2回目のロンドンに行った。

セントラルの方まで出掛けた日の夕方、乗り換えでWhite chapelを歩いていて、まっすぐ帰るにはお腹が空いていたので、駅の近くのハラルショップで友人がファラフェルを買った。

店員さんと雑談をしながら温めてもらって受け取り、店の外でそのリーズナブルなホットスナックを一口食べたらあまりにも美味しすぎて、いっせいに店に引き返した。


口々に賞賛したら店員さんがにこにこして自慢げだったので、ここは美味しい店だと確信してその場でビリヤニも買って店先で飲むように食べた。旅先で勘で美味しいものを引き当てた時の満足感は底知れない。


ロンドン滞在中はありがたいことに自炊ができる環境での滞在だったので、カフェやパブに行くくらいで外食という外食はせずにマーケットで大きなマッシュルームを買ってステーキにしたり、葉っぱ付きで売っていた人参をどうやって丸ごと活用するか考えて料理するのが楽しかった。旅行中とは思えないくらい毎日モリモリ野菜を食べて便秘になることなく過ごした。・・・それってとてもすごいことですよね?

海外での滞在先で暮らすように過ごせた時、自分とその場所が地続きになって一層愛着が湧く感覚がある。そういう場所を増やしていろんな街を好きになっていきたい。

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大森めぐみ
大森めぐみ
写真家
1995年生まれ。2020年多摩美術大学グラフィックデザイン学科博士前期課程を修了。サン・アドに入社。2020年から宣伝会議のカバー写真を担当。2022年丸の内エプソンスクエアにて個展「あかるい写真 Bright Portraits」を開催。暮らしの写真を撮り続けている。 Instagram: @meg_omori
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