記憶に残るホテルや、旅先での体験、お土産、忘れられない味などなど・・・。旅にまつわるさまざまな思い出をほぼ毎日更新。本日は、ゆとなみ社の湊三次郎による、忘れられないホテルについて。
旅とホテルのミニコラム:ほぼ365日更新中!
アメリカで日本を夢見て眠る日々|湊三次郎
2025.08.26
No.031

シアトル、パナマホテル。100年前、日本人は出稼ぎのために海を渡っていた。アメリカという未知の大陸で、労働し、眠る。日本人労働者の宿舎であったというパナマホテルには、半地下に「橋立湯」という銭湯が今も現存する。この歴史ある建物を引き継いだ現オーナーのジャンは、この日本人の歴史を伝えるためにも、ほぼ当時のままで維持管理して、訪れる方々に歴史の案内をしている。バッファローの皮が貼られた階段。奥行きのある廊下に伸びる絨毯。海外独特の空気感が漂う室内に当時の日本人たちの影を重ねる。この寝室のベッドの上で、この天井を眺め、彼らは何を想っていたのだろう。

当時の日本人たちの声が聞こえてきそうな静けさ

夜になるとネオンが灯り、番人が玄関前でパイプ椅子に座っている

湊三次郎
ゆとなみ社代表
1990年静岡県浜松市生まれ。これまで約700軒ほどの銭湯を巡る。サウナの梅湯,源湯,容輝湯,人蔘湯,みやの湯,鴨川湯,湊河湯,一乃湯,パール温泉,扇温泉と10軒の銭湯を経営。「銭湯を日本から消さない」が信念。
アメリカの3つのホテル
アメリカの異なる地域の空気感を感じられるホテル