記憶に残るホテルや、旅先での体験、お土産、忘れられない味などなど・・・。旅にまつわるさまざまな思い出をほぼ毎日更新。本日は、グラフィックデザイナー/アートディレクターの脇田あすかによる、旅の一皿について。
旅とホテルのミニコラム:日常に旅の余韻とヒントを。
パリのごはん |脇田あすか
2025.10.24
No.066

今年の夏休み、10年ぶりくらいにパリへ行った。当時学生の頃は(私も、SNS自体にも)まだ海外のお店を調べる機能が発達してなくてお店を探すのに苦労したけれど、今回はいろんな情報網を駆使して素敵なお店を発掘した。家にセラーを買うほど夫と共にワインに夢中なので、今回はとにかく美味しいワインを求めてのご飯屋さん選びになった。美味しいナチュールを置いているお店は、ご飯も美味しいし、どのお店の人もとっても親切で茶目っ気があり、ますますパリという街のことが大好きになった。いくつかご紹介します。パリへ行く機会のあるワイン好きには、心からお勧めします!
Jones


地中海料理のお店。薄クリーム色の石壁にワインのイベントのポスターがたくさん貼ってある。目が合うたびにっこり微笑んでくれる店員さんにときめき。一品目のアンチョビ・砂糖漬けトマト・ブラータ乗せのフォカッチャが幸福の味だった。
Yard


ボトルショップも併設してるレストラン・バー。Yardがオリジナルでつくったワインをいただいたのだけど、こんな赤ワインはじめて!と驚いた。赤白ぶどうを織り交ぜているらしい。スイカのタヒンにも感動。
La volle vole

日本人のお兄さんがたまたま臨時でウェイターをやっていて、いろいろと話せたのが嬉しかった。お店の奥にあるワインセラーを見せてくれて、それぞれ丁寧に説明してくれる。日本のワインもあった。鯵のセビーチェと生のマグロにアホ・ブランコ。
la servan


とにかく店内の雰囲気が最上級に好きだった。白いタイル、緑の壁、あしらいに金属が入っているけれど、ところどころ外しが効いていて上品すぎないまとめ方にしびれる。タリアータ、付け合わせのポテトの美味しさに目が丸くなった。

脇田あすか
グラフィックデザイナー/アートディレクター
1993年生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業後大学院を修了、その後コズフィッシュを経て独立。あらゆる文化に対してデザインで携わりながら、豊かな生活をおくることにつとめる。プライベートワークとしてアートブックやスカーフなどの作品を制作・発表もしている。
ごはんが美味しい日本のホテル
元は中華料理店。台湾ダイナーとコーヒースタンドを併設するホテル
