記憶に残るホテルや、旅先での体験、お土産、忘れられない味などなど・・・。旅にまつわるさまざまな思い出をほぼ毎日更新。本日は、写真家の大森めぐみによる、旅のお供について。
旅とホテルのミニコラム:日常に旅の余韻とヒントを。
3足の靴 |大森めぐみ
2025.10.03
No.057

私は旅行先でも同じ靴を毎日履きたくない。
正確には服をコーディネートするときに選択肢がないのがいやなので、長めの旅行に行くときは必ず3足持って行く。

たくさん歩く日用のスニーカーと、一度帰ってきて夕食に出かける準備をする余裕があるようなときに履く用のサンダルかブーツのエクストラの一足と、近所を歩くとき用のビーチサンダルだ。
これは宿泊でのスリッパとしても使える。
たくさん歩いた次の日も違う靴を履くだけで足の疲れが少しよくなるような気がする。

警戒心が強いけど旅行が好きな私は、いかに自分がリラックスして過ごせる状態を作れるかで、その土地と自分の思い出がいいものになるか決まる。
意外と保守的な私は、意識せずに過ごすといくらでも安全圏でぬくぬくできてしまうので、旅で不確定要素を取り入れることで刺激を得る。
予想外の出来事と対峙して対処することは私に柔軟さとタフさを与えてくれて、そういう自分は好きでいられるし、自分の人生も進んでいる感じがして安心する。
旅先での3種類の靴たちは、私が進化するのを支えてくれる存在だ。


大森めぐみ
写真家
1995年生まれ。2020年多摩美術大学グラフィックデザイン学科博士前期課程を修了。サン・アドに入社。2020年から宣伝会議のカバー写真を担当。2022年丸の内エプソンスクエアにて個展「あかるい写真 Bright Portraits」を開催。暮らしの写真を撮り続けている。 Instagram: @meg_omori
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