記憶に残るホテルや、旅先での体験、お土産、忘れられない味などなど・・・。旅にまつわるさまざまな思い出をほぼ毎日更新。本日は、写真家・トナカイによる、忘れられないホテルについて。
旅とホテルのミニコラム:ほぼ365日更新中!
第3スターナゴヤ |トナカイ
2025.07.26
No.004

名古屋に出張となれば、何より先に「第3スターナゴヤ」の空き状況を確認する。名古屋駅から徒歩5分、1泊数千円のこの宿はいつも人気で、空いていれば幸運だ。昭和に建てられたであろう風情ある佇まいは実家のような安心感がある。とくに客室の窓際にある木製のカウンターと椅子がお気に入りだ。15時すぎにチェックインしてシャワーを浴び、そのカウンターに陣取り、よく冷えたビールを飲む。窓から通りを見下ろし、行き交う人々の姿をぼんやり眺め、名古屋駅上空の雲の様子をたしかめ、17時になったら平和園が開くから、チャーハンを食べに行こうと思ったりする。そういう時間がとても好きだ。

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トナカイ
写真家
おもに個人から依頼を受け、そのひとの肖像を撮影している。まれに企業やメディアのための撮影も行う。令和元年より詩を書きはじめる。著作に写真集「五月の虹」「物語は変わる」、詩集「すべてのあなたの記憶」「花が咲く頃の土」がある。
土地の歴史によりそうホテル
土地の歴史をくみとり、触れられるその場所ならではのホテル