記憶に残るホテルや、旅先での体験、お土産、忘れられない味などなど・・・。旅にまつわるさまざまな思い出をほぼ毎日更新。本日は、写真家・トナカイによる、定番とは一味違う”B面の旅”について。
ホテルに荷物を置いて身軽になったら、フィルムカメラを持って散歩に行く。そこに暮らすひとたちにとっては見慣れた風景かもしれないが、旅人である私にとってはどんな道も新鮮だ。その道をはじめて歩く機会はたった一度しかない。何かに心が動くたび、シャッターを押す。フィルムはどんな風に撮れたかすぐには確認できないところがいい。旅を記録するときはうまく撮ろうとしないで、あっと思った瞬間に撮るほうがいい。じぶんのために撮るのなら、仕上がったときの見栄えよりも、じぶんの気持ちがそこで動いたという事実のほうがずっと大事なのだ。